婚活をしている人の多くが、価値観が似ている相手を探そうとしているのではないか。私も似た相手を探していた時期がある。「話が合う」「趣味が同じ」「考え方が似ている」といった共通点が多いと、相手との関係がスムーズに進むように感じられるためだ。しかし、実際には価値観が似すぎることが離婚や破局の原因になることもある。本記事では、データを基に価値観が似すぎない方が良い3つの理由について掘り下げていく。
価値観は似すぎない方が良い3つの理由

(1) 価値観が似すぎると「飽き」が生じやすい
ある調査では、価値観が非常に似ているカップルほど関係にマンネリ感を抱きやすいという結果が出ている。たとえば、アメリカの心理学者John Gottmanの研究によると、結婚後数年以内に離婚するカップルの中には「お互い何を考えているかが分かりすぎる」という不満を抱えているケースが多いことが示されている。
価値観が似ていると、物事に対する反応や選択が予測可能になりやすいのだ。たとえば、デートでの行き先を決める際にも「どうせまた同じ場所が良いと言うだろう」とお互いが無意識に感じてしまうことを経験している人はいないだろうか。これが刺激の欠如や新鮮さの喪失につながり、関係に退屈感が生まれやすくなるのだ。
(2) 「言わなくても分かる」という思い込みが溝を生む
価値観が似ていると、つい「言わなくても相手は分かってくれるはず」と思い込んでしまいがちである。私もこれで失敗したことがあるからだ。いつものことだからわかってくれるでしょ?と。しかし、コミュニケーション不足が原因で関係が悪化することは非常に多いのだ。実際、日本の離婚理由調査によれば、「性格の不一致」や「意思疎通の欠如」が離婚理由として頻繁に挙げられているのだから。
価値観が似ている相手との関係では、重要な話題についても「どうせ分かってくれているだろう」と話さないままにしてしまうことがある。この結果、問題が蓄積され、大きな溝が生まれることがあるのだ。この「蓄積」していくのが厄介である。1度ならまだしも蓄積すると、普段何も言わなかったのにいきなり別れを告げられることがあるからだ。これも私が経験済みである。反省。
(3) 異なる価値観が新しい視点を与えてくれる
一方、価値観が異なる相手と一緒にいると、自分が考えもしなかったアイデアや視点に触れることができる。これは人生において大きな刺激となり、成長のきっかけにもなる。
たとえば、ある調査では「異なる趣味や価値観を持つカップルの方がより創造的な問題解決能力を持つ」という結果が報告されている。趣味や嗜好が違えば、お互いの好みを尊重し合う中で新しい世界に触れる機会が増える。これにより、2つの異なる道を同時に歩むような、豊かな人生経験が得られるからだ。
具体的な例として、旅行のプランニングが挙げられる。価値観が似ていると、行き先やアクティビティが固定化されがちだが、異なる価値観を持つパートナーがいると「こんな場所もあるんだ」という発見が生まれやすくなる。
まとめ
婚活において価値観が似ている相手を求めることは自然なことだが、価値観が似すぎると関係に問題が生じることもある。マンネリ化やコミュニケーション不足、そして成長の機会を失うリスクがあるからだ。
むしろ価値観が異なることで新しい刺激や視点が得られ、より豊かな関係を築ける可能性がある。婚活中の皆さんは「価値観が似ていること」に固執せず、違いを楽しめる相手との出会いを大切にして欲しい。
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