恋愛において「共通点」は、人と人との距離を一気に縮める強力なツールである。趣味、出身地、好きな食べ物、映画…挙げればキリがないが、その中でも意外と効果があるのが「物の共通点」である。つまり、“同じ物を持っている”という事実だ。
「それ、私も使ってます!」
「え、ホントに?奇遇ですね…!」
このやり取りが生まれた瞬間、相手との距離は確実に縮まっている。
今回は、そんな“偶然を装った共通アイテム作戦”について、自身の経験や心理的な背景、そして応用のコツまで、データや実例を交えながら掘り下げていこうと思う。
レッツゴー!
【体験談】ボールペンが引き寄せた縁

数年前、職場の同僚にちょっと気になる女性がいた。いつも淡々と仕事をこなすタイプで、決して話しやすい雰囲気ではなかったが、何となく心が惹かれた。そんな彼女がある日、会議でふとペンを落とした。
拾い上げて手渡したその瞬間、私はそのペンに見覚えがあることに気づいた。まったく同じ型番、色、グリップの擦れ具合までも似ている――それは、私も愛用しているお気に入りのボールペンだったのだ。
思わず「これ、僕も同じの使ってますよ」と言ったら、彼女は驚いたように「え、本当ですか?ちょっと嬉しいかも」と笑った。たったそれだけの会話だったが、その後、不思議と彼女との距離が近づき、やがてふたりでランチに行くようになった。
“同じ物”が生み出す心理的親近感の正体
この体験から、「物の共通点」が恋愛感情に与える影響を改めて実感した。そして後に、実際の心理学でもこれが裏付けられていることを知った。
心理学には「類似性の法則」という理論がある。人は自分と共通点が多い相手に対して好意を抱きやすく、信頼感や親近感を感じる傾向があるというものだ。
しかも、“偶然”の一致”であればあるほど、その効果は強まる。例えば「同じ誕生日」「同じ趣味」「同じ食べ物が好き」などの共通点は有名だが、実は「同じ物を使っている」という日常的な接点も、十分にこの法則を働かせるのだ。
モノの力で恋愛を発展させる3つのステップ

ステップ1:相手が使っている物に注目する
まずは相手がどんな物を日常的に使っているか、観察することから始めよう。
文房具、スマホケース、エコバッグ、腕時計、アクセサリー、水筒…人にはそれぞれ“こだわり”が表れる。
ポイントは、「他人と被りにくいが、ちょっと個性的」な物を見逃さないことだ。
ステップ2:偶然を装い、自分も持つ
次に、自分もその物を手に入れよう。もちろん、「相手が見ている前で使う」ことが重要。さりげなく机に置いておいたり、会話中に使ったりする。
例えば、同じマグカップをオフィスに持っていく、同じブランドのキーケースをちらっと見せるなど、やり方は工夫次第。「あれ、それって…」と相手が気づいた瞬間がチャンスだ。
ステップ3:共通点を会話の糸口にする
「えっ、それ同じやつ私も持ってる!」
「お揃いですね」
たったこれだけで、自然に距離が近づく。
モノをきっかけに会話が広がり、そこから「どこで買ったんですか?」「いつから使ってるんですか?」と深掘りすれば、自然と雑談が弾む。そこに笑顔が加われば、確実に印象は良くなる。
女性にも“同じ物”の共感心理は働くのか?
私の経験だけでなく、友人女性数人にもこの話をしたところ、「同じ物を持っているとなんか嬉しい」「話しかけやすくなる」との声が多く聞かれた。
特に愛用品であればあるほど、その共通点は強く作用するようだ。例えば、「私もこのボールペンずっと使ってる」「そのブランドの財布、私も好き」といったリアクションが自然と返ってくる。
共通点に「気づいてもらう」「気づかせる」ことは、男女問わず心理的にポジティブな印象を与えるのだ。
偶然を演出するコツ
- 自然体でいること:狙いすぎると逆効果。あくまで偶然を装おう。
- 話題のタイミングを逃さない:相手がその物を使っている時に反応する。
- 相手が好きそうな物をリサーチ:持ち物から相手の趣味や価値観を知るヒントにもなる。
失敗しないための注意点

このテクニックにも注意すべき点はある。あまりにも高価すぎる物、パーソナルすぎる物(下着や寝具など)では逆に警戒心を持たれる可能性がある。
また、あくまで「偶然っぽさ」が肝心である。あからさまな真似や頻繁な共通化は逆効果になりかねない。ほどよい距離感を保ちつつ、共通の“モノ”を話題にするのが最良だ。
まとめ
「恋は、どこで始まるかわからない」――これは真実である。些細なきっかけが、大きな進展につながることもある。その一つが、“モノの共通点”だ。
たとえそれが、ペン一本であっても構わない。いや、むしろ小さな共通点こそが自然であり、リアルな距離感を生むのだ。
次に気になる相手と会う時は、さりげなく“同じ物”を取り入れてみてほしい。運命の扉は、意外と文房具売り場にあるかもしれない。
偶然を、偶然じゃなくする――そんな小さな工夫が、あなたの恋を一歩前に進める鍵になる。
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