「結婚まで、どれくらいの期間でたどり着けるのか?」
婚活をしていると、どうしても気になるテーマである。
例えば、今年の9月に交際が始まったとする。半年から1年付き合って結婚に至るとすれば、最も早くても翌年の年内だ。
つまり「いまゼロ」からの結婚は、少なくとも1~2年単位のプロジェクトになる。
【実体験】婚約破棄からの「ゼロ」
私自身、37歳の夏に婚約破棄を経験した。
あの時の衝撃は、言葉にしがたい。未来を共にすると信じていた相手が、突然いなくなる。部屋の家具も予定も心も、すべてが空洞になったようだった。
「もう結婚なんていいかもしれない」と半ばあきらめもよぎった。
けれど、ひとりで淡々と暮らしていく人生を思い描くと、どこか味気ない。その虚しさが、私を再び婚活へと押し戻した。
この「ゼロにリセットされる感覚」が、実は最も苦しい。
だからこそ30代以降の婚活では、誰もが慎重にならざるを得ないのだ。
30代以降の婚活が「難しい」と言われる理由
- 時間の有限性を意識する:「結婚適齢期」とされる枠を強く意識し、焦りや比較が生まれやすい。
- 経験値が裏目に出る:若い頃は「良いところ」を素直に見られたが、年齢を重ねると「悪いところ」ばかり目に入る。
- ゼロへの恐怖:別れたときのリセットの重さを知っているため、一歩が重くなる。
慎重さは大切だが、慎重さが“楽しくなさ”に直結してしまうのが30代以降の婚活の難しさだ。
「結婚」をゴールにすると楽しくなくなるワケ

婚活をしていると、自然と「結婚」という言葉が頭に浮かぶ。
だが、結婚をゴールに設定すると、日常の交際が試験のようになってしまう。
「この人は結婚相手にふさわしいか?」
「この欠点は許せるか?」
「収入は? 家族関係は?」
そうしたチェックリストが先に立ち、一緒にいる楽しさや安心感が二の次になる。
先の見えないトンネルを歩いているような感覚――それが「結婚ゴール主義」の落とし穴だ。
まずは「心地よさ」から始める
だから提案したいのは、「結婚を前提」より先に「一緒にいて心地いいか」を基準にすることだ。
気を張らなくても一緒にいられる。
沈黙が気まずくなく、話題が尽きない。
無理にテンションを上げなくても、自然体で楽しめる。
そういう相手であれば、交際は「試験」ではなく「日常」に変わる。
心地よさは持続可能性だ。長い結婚生活においても、一緒にいる心地よさこそが最大の基盤になる。
見切りのタイミング――「すっぱり別れる」勇気

一方で、結婚が視野に入らない相手とは、早めに区切りをつけることも重要だ。
ダラダラと時間を消費してしまえば、有限な時間をさらに失う。
「まだ早いかな?」と思うタイミングでも、結婚への方向性が見えないなら立ち止まることが大切だ。
恋愛と結婚は必ずしも同じ線路を走らない。だからこそ、分岐点での判断が未来を大きく左右する。
有限の時間をどう使うか

婚活は、時間の投資である。
誰に、どれだけの時間を投資するか。その判断が、自分の未来を形作る。
「いつか自然に結婚できるだろう」と受け身でいるうちに、数年単位で時計の針は進む。
時間は有限であり、戻らない。
だからこそ「結婚を前提としながらも、まずは心地よさを大事にする」このバランスが大切だ。
まとめ
婚約破棄も、失恋も、ゼロに戻る感覚は本当に苦しい。
だが、ゼロからでも再び始めることができる。むしろその経験が、次の交際をより現実的で誠実なものにする。
大事なのは、一緒にいて心地よい人を選ぶ勇気と、方向性が違えば区切る勇気。
その両方を持てたとき、有限の時間の中で最良のパートナーシップにたどり着けるはずだ。
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