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【悩み】マイホームを夢見るあなたへ

かつて、マイホームの購入は人生の目標のひとつとして、多くの人々にとって憧れであった。結婚して家庭を築き、自分たちだけの住まいを持つことは、幸福の象徴とされてきた。

しかし、2025年の今、その夢はかつてよりはるかに遠のいてしまったと感じる。

現実を見ていくこととしよう。

レッツゴー!

目次

夢と現実のギャップ

私自身、かつてマイホームに夢を抱いていたひとりである。理想の間取り、家族の笑い声、庭で遊ぶ子どもたち――そんな情景を思い描いた日々もあった。だが、現実はそう甘くなかった。

現在私は、妻の実家でいわゆる“マスオさん”として暮らしている。かつては自分の家を持ちたいという強い願望があったが、さまざまな事情が重なり、その夢は今やほぼ潰えてしまった。しかし、不思議と今の生活に不満はない。

大切なのは「どこで暮らすか」よりも「誰と暮らすか」だと、ようやく気付くことができたからだ。

物価高と人件費の影響

ここ数年で、住宅価格は驚くほど上昇している。2020年ごろから続く資材費の高騰に加え、人件費も右肩上がりである。賃金がそれに追いつかない現状では、家を買うこと自体がかなりのハードルとなっている。

同じ間取り・同じ仕様の戸建住宅を、10年前と現在で比較した場合、その価格は1.5倍から2倍近くにまで膨れ上がっていると言われている。特にウッドショック以降、木材の価格は高止まりしており、そこに電気工事・給排水・内装などの施工コストも重なる。

住宅ローンの現実

確かに、住宅ローンは低金利政策の影響で比較的借りやすい環境にあった。

しかし2024年以降、日銀の方針転換により徐々に金利が上昇傾向にある。今後、長期的に見れば1%台から2%台、あるいはそれ以上の金利になる可能性も十分にある。月々の支払い額が1万円変わるだけでも、35年ローンなら数百万円単位で総返済額に影響を及ぼすのだから、その差は決して小さくない。

また、現在の物価上昇率に対して、実質賃金の伸びは鈍い。簡単に言えば、「住宅価格が上がる一方で、自分の給料はそこまで上がっていない」ということだ。

結果的に、借入可能額は増えないまま、住宅価格だけが上がるという構造的な問題に直面している。

賢い選択とは何か

それでもマイホームを持ちたいと願う気持ちは理解できる。実際、私の友人も2023年にマイホームを建てた。当初は3,000万円台の見積もりだったそうだが、建築途中に発生した材料費や設備費の高騰、さらには施工期間の延長などで、最終的に4,000万円近い支払いになったという。

もちろん、住宅ローンは問題なく組めたとのことだが、彼は言った。「家のために働いてるみたいだよ」と。仕事も家庭も、すべてが“家”に縛られているようで息が詰まると、冗談交じりに語っていた。

マイホームを買うことが悪いわけではない。むしろ、それが人生における唯一の贅沢だという人にとっては、それだけの価値があるのかもしれない。

しかし、今の時代においては「欲しい」だけでは通用しない。それが現実である。

マンションという選択肢

近年、都心部を中心に中古マンション市場が堅調に推移している。特に駅近や再開発エリアでは、価格の下落リスクが相対的に低く、資産価値を維持しやすい傾向にある。将来的に売却や賃貸運用を視野に入れるならば、戸建てよりもマンションの方がリスクが低いと判断する専門家も多い。

資産価値という観点から見ると、土地付き一戸建てよりも、立地の良いマンションの方が堅実な選択と言えるのかもしれない。もちろん、それにもそれなりの費用はかかるが、「逃げ道」が用意されているという点では、より柔軟な選択肢である。

世帯収入と現実のバランス

何よりも大切なのは、世帯収入に見合った住宅を選ぶことだ。最近の調査によれば、住宅購入時の世帯年収の中央値はおよそ600万円程度となっている。その収入で、無理のない支払い計画を立てた場合、理想とする住宅には届かないこともあるだろう。しかし、それは決して恥ずかしいことではない。

見栄や周囲の期待に流されてローンを組むのではなく、家族と自分自身が安心して暮らせる生活を優先することが、これからの時代には求められている。

まとめ

婚活中の皆さんの中にも、「将来はマイホームを持ちたい」と考える方が多いだろう。その気持ちは純粋であり、尊いものである。しかし、時代は確実に変わっている。自分たちにとって何が必要で、何が贅沢なのか。その線引きを明確にし、納得のいく選択をしてほしい。

「家がすべてではない」。そう思えるようになった今だからこそ伝えたい。大切なのは、家の広さでも立地でも価格でもない。ともに暮らす人と、どんな時間を過ごすかである。

マイホームは、ゴールではない。人生をともに歩む伴侶と、穏やかな毎日を築くためのひとつの手段に過ぎない。夢を追いかけることは素晴らしいが、その夢が現実とかけ離れすぎないよう、冷静な判断をしていこう。

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この記事を書いた人

島根出身。幼稚園から社会人になるまで極度のあがり症で女性と話すことがほぼない生活を送る。社会人になってから数人の女性とお付き合いする。
成人してから親のスネを10年間かじり(学生時代と20代に一人暮らしを計4年間経験)何不自由ない生活を送る。さすがにこのままでは結婚できないと思い30歳から婚活を始め、36歳で婚約するが婚約破棄され3年間暗闇を彷徨う。その間、3年間一人暮らしをする。結婚を諦めかけた39歳の時に女神が現れ交際半年で結婚する。現在は、妻の実家でマスオになり育児に奮闘しながら細々と暮らしている。
アラサー・アラフォーで婚活をしている方へ生活を豊かにしながら結婚できるよう情報発信していく。
ブログトップのしめ縄は、出雲大社(縁結びの神様)の象徴。

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