婚活において避けて通れない話題の一つが「年収」である。特に地方在住の独身男性にとって、年収という要素は現実的かつ深刻なテーマである。
年収1,000万円になれたらなー、、、そんな言葉が聞こえてきそうである。
レッツゴー!
30代男性に求められる「年収500万円」の基準

婚活市場では、30代以降の男性に対して女性が期待する年収として「500万円以上」が一つの基準とされる傾向がある。これは、住宅取得、子育て、教育資金、老後資金といった長期的なライフプランを前提とした現実的な期待値である。男性は夢見がちで、女性は現実的。これが現実。
実際、厚生労働省が公表する「賃金構造基本統計調査(令和5年)」によると、30~34歳男性の平均年収は約471万円、35~39歳で約516万円である。ただしこれは全国平均であり、東京都や神奈川県など都市部の影響を大きく受けている数値である。

うん、これを見てそんなにみんな年収が高いの?そう思ったあなた。私もそう思っているから。
地方における賃金水準の現実
地方では、そもそも年収500万円を実現できる職種や企業が少ない。以下のグラフは都道府県別の平均年収を示したものであるが、東京都の平均年収が約620万円であるのに対し、秋田県や沖縄県では400万円前後にとどまっている。



都会と地方のが差がエグいのよ。妻は東京で働いていたが、実家の田舎にUターンして同じ業種に就いたのだが年収が軽く100万円は違うらしい。
出典:平均年収.jp「都道府県別平均年収ランキング(2023年)」
地方在住×都市本社のリモート勤務の可能性


一部の人々が実践しているのが「都市部の本社勤務+地方在住」というハイブリッドな働き方である。これは、東京都などの高賃金企業に所属しつつ、地方の実家や地方都市でテレワークを行うというスタイルである。
コロナ禍でリモートワークが普及したのが、新しい働き方になる良い機会であったと思う。
この働き方によって、都市部水準の収入を得ながら、家賃・生活費の安い地域で暮らすことが可能になる。以下は、東京都と地方都市の平均家賃の比較である。
都市名 | 1LDK~2DK平均家賃 |
---|---|
東京都23区 | 12.3万円 |
名古屋市 | 7.1万円 |
岡山市 | 5.8万円 |
山形市 | 5.1万円 |
本当に生活費は安いのか?
家賃や食費は確かに地方の方が安価であるが、地方ならではの固定費も存在する。最大の例が「車の維持費」である。
- 自動車ローン(月2万円×12か月)=24万円
- ガソリン代(月1.2万円)=14.4万円
- 保険・税金・車検など=10万円~15万円
結果として、年間50万円以上が車1台あたりに必要となる。夫婦で2台所有すれば、生活コストは一気に上昇する。
地方は車がないと生活できないと言っても過言ではない。ギリギリ電車とバスでなんとかなるかもしれないが本数が少ないので限界がある。
年収400万円台で家族は支えられるのか


年収400万円で家族を支える場合、実際の手取りは約320万〜340万円である。ここから住宅ローン、生活費、教育費、車の維持費を捻出する必要がある。
以下は一般的な支出例である
- 住宅ローン:月7万円 → 年84万円
- 食費・日用品:月6万円 → 年72万円
- 車2台の維持費:年間100万円
- 教育費・医療費・保険:年60万円
- 合計:年316万円(手取りをほぼ消費)
ここに突発的な支出が重なれば、貯蓄は困難である。
共働きでないと生活できない。家族で年収600万円は必要となるであろう。
それでも家庭を築く理由
このような経済状況でも、多くの家庭が子どもを育て、住宅を購入し、車を持ち、地域社会の中で生活を送っている。彼らが生活できているのは、以下のような支援制度の存在があるからである。
- 児童手当
- 出産育児一時金
- 少子化対策・保育料無償化
また、親との同居や近居による支援、地域の交流、質素な生活スタイルによって、年収以上の安心を得ている家庭も多い。



現在の私の生活は、幸いにも妻の実家でマスオとして暮らしているため食費や日用品のお金を入れているだけである。軽自動車のローンがあるだけで、あとは貯蓄や投資に回せている。
マイホームの夢がなかったわけではないが、色々あって購入することは当分ないと思う。マイホームがないならないなりの生活ができる。
まとめ
地方における年収の現実は、婚活において避けて通れない要素である。だが、年収だけが結婚生活の幸福度を決定するわけではない。むしろ大切なのは、自分たちの暮らしに合った働き方や支出管理、支援制度の活用である。
「地方で年収が高くなくても幸せな家庭を築けるか?」という問いに対しての答えは、「築ける。ただし工夫と現実的な計画が必要である」ということである。
婚活においても、単なる条件の比較ではなく、相手とどのような暮らしを共有していきたいかという対話こそが、最終的に「納得のいく結婚」への近道となるはずである。
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